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肌のアンチエイジングに役立つ、美肌作りの水【藤田紘一郎先生の水で健やかVOL.16】

肌のアンチエイジングに役立つ、美肌作りの水【藤田紘一郎先生の水で健やかVOL.16】

美肌を作る水には、四つの条件があります。「カルシウムの豊富な水」「還元力のある水」「若返りの水」「疲れをとる炭酸水」です。この四つの水を上手に飲むことが肌のアンチエイジング(抗加齢)に役立ちます。

美肌をつくる四つの水

水

カルシウムは、細胞の活動に不可欠なミネラルです。その役割とは、骨の細胞の生成だけではありません。心臓や肝臓などの内臓諸器官が正常に働くのも、細胞の内外にカルシウムが存在していてこそのことです。

肌細胞の生まれ変わりにも、カルシウムが深く関与しています。肌は、細胞の生まれ変わりによって若々しさを保ち続けることができます。逆を言えば、細胞の生まれ変わりが滞るから、老化が進むのです。

女性の多くは、月に数千円から数万円も化粧水や保湿剤にお金をかけると聞きます。肌の若返りをめざすのならば、肌の外に水分や油をくっつけるよりも、体の中から細胞の若返りを促す方が効率的であることは明白です。

肌のみずみずしさは、細胞の水分保持量や細胞の健康状態によって決まってくるのですから、体の中から細胞の活動量を高めてあげることこそが大事なのです。

そのために重要なのが、カルシウムをきちんととることです。ただし、カルシウムは体への吸収効率が悪いという特徴があります。カルシウム含有量の多い食品のうち、体がカルシウムを吸収できる割合は、平均で牛乳が約40%、小魚で30%、野菜で20%程度でしかありません。

これに対し、水のカルシウム吸収率は100%です。天然水に含まれているカルシウムなどのミネラルは、イオン化されており、粒子が非常に細かくなっているため吸収率が良いのです。

美肌をめざすのならば、肌の外から化粧品を塗るよりも、カルシウムの豊富な水を体の中に入れてあげることです。水で若返りを図っていくことの方が、肌のためにも経済的にも効率的と言えるでしょう。

美肌を作る水の選択肢第二のは「還元力のある水」です。肌にシワやシミ、たるみができるのは、活性酸素の害によって肌の組織が壊されるからです。そのため、肌の老化を防ぐには、還元力のある水が必要になってきます。還元力のある水とは、アルカリ性の天然水や水素水などです。これらには、活性酸素を中和する働きがあります。

また、アルカリ性の水を飲むメリットは、もう一つあります。肌があれるのは、疲労がたまっている時です。疲労感が強いときも、体は酸性に傾きます。こうなると肌の状態も乱れます。ふだんからアルカリ性の水を飲んでおくと、体を弱アルカリ性に保つことができ、肌荒れを予防できるでしょう。

第三の選択肢は、「若返りの水」です。若返りの水とは、雪どけ水です。雪どけ水は細胞を若返らせるのです。ヒトのかたぎの形成には、食べ物や気候、生活習慣などが関係しますが、飲み水による影響も大きいはずです。

例えば、秋田には美人が多いというのは有名な話です。秋田に限らず、北国の女性は全体的に肌が白く美しいイメージがあります。これはなぜなのでしょうか。さて、この説明は次回の号で詳しく、お伝えしたいと思います。では先に進みましょう。

第四の選択肢は、「炭酸水」です。炭酸水には、疲れの原因となる乳酸を中和する働きがあることは、すでに述べてきたとおりです。炭酸水を飲むことは、疲労からくる肌荒れを防ぐ効果があると期待できるでしょう。

ニキビの改善にはアルカリ性の天然水を

水を飲む女性

また、美肌の大敵には、ニキビもあります。ニキビも水を飲むことで改善していくことができます。ニキビは体液が酸性に傾いている時に悪化します。体が酸性に傾くと、血液がドロドロになりやすく、ホルモンバランスが乱れやすくなるからです。

ニキビは男性ホルモンや黄体ホルモンが過剰になった時に発生します。これらのホルモンが過剰になると、毛穴の奥の皮脂腺から皮脂が大量に分泌され、ニキビの原因菌であるアクネ菌の増殖を促します。

ですから、ニキビの改善には乱れたホルモンバランスを整えることが大事になってきます。それには、酸性化した体を、弱アルカリ性に戻すことが一番です。アルカリ度の高い水を飲むことです。ニキビの改善には、PH8以上のアルカリ性の天然水やアルカリイオン水を1日2ℓ以上飲むと良いでしょう。こうして体質改善していくことが大事です。

また、ニキビの改善には、洗顔も大事になります。

人間の体内は弱アルカリ性ですが、肌は弱酸性に保たれています。多くの病原菌は、酸性の場所では生きることができません。外界に絶えずさらされている肌は、弱酸性を保つことによって、敵となる病原菌から身を守っているわけです。ですから、洗顔には、弱酸性の水が効果的になります。酸性水で顔を洗っておくと肌を荒らす細菌を排除しつつ、肌の健康を保(たも)てるというわけです。

なお、肌には皮膚常在菌と呼ばれる細菌類が生息しており、肌の健康を守ってくれています。実は、ニキビをつくるアクネ菌も常在菌の一種です。つまり、アクネ菌も肌にとって大事な菌なのですが、アクネ菌が増えすげるとニキビができてしまいます。弱酸性の水で顔を洗っていると、アクネ菌の異常繁殖を防ぐことができます。

洗顔のために、わざわざ、弱酸性水を購入するのは大変だと思います。アルカリイオン整水器では、弱酸性水を作ることができます。もし、整水器を自宅に備えているのでしたら、弱酸性水で洗顔すると良いと思います。

藤田先生のウォーターレシピ

【水】美肌の促進:カルシウムの豊富な天然水、還元力のあるアルカリ性の硬水、炭酸水

【飲み方】この3種類の水から選び、1日2ℓ以上飲み、体質を改善する

藤田 紘一郎

東京医科歯科大学名誉教授

著者紹介

藤田紘一郎

藤田紘一郎 (ふじたこういちろう)1939年、旧満州生まれ、東京医科歯科大学卒。東京大学医学部系大学院修了、医学博士。
金沢医科大学教授、長崎大学教授、東京医科歯科大学教授を経て、現在、東京医科歯科大学名誉教授。専門は寄生虫学、熱帯医学、感染免疫学。

1983年、寄生虫体内のアレルゲン発見で、小泉賞を授与。
2000年、ヒトATLウイルス伝染経路などの研究で日本文化振興会・社会文化功労賞、国際文化栄誉章を受賞。

主な近著に、『50歳からは炭水化物をやめなさい』(大和書房)『脳はバカ、腸はかしこい』(35館)、
『腸をダメにする習慣、鍛える習慣』『人の命は腸が9割』(ワニブックス【PLUS】新書)などがある。

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