おいしいお米の産地と名水地の関係~富士吉田~

おいしいお米の産地と名水地の関係~富士吉田~

富士山を仰ぎ見る、「富士吉田」の土地。そののどかな風景と霊峰富士のコントラストは、見るものの心を圧倒させます。

「お米」は日本人にとってもっともなじみ深い主食ですが、この富士吉田でもお米を育てています。ただ、その道のりは決して平たんなものではありませんでした。

紆余曲折、さまざまな苦心と工夫の末に生まれた、富士吉田のお米についてお話します。

 

実はお米がまずかった?!富士吉田の軌跡とは

「おいしい水があるところにおいしいお酒が育つ」というのは、真実です。お酒(日本酒)を育てるときには、おいしい水だけでなく、おいしいお米が必要であることから、「富士吉田でもおいしいお米が昔から育っていたのではないか」と考える人もいるのではないでしょうか。

しかし実は、富士吉田に限ってはこう言えなかったのです。

「富士山のあるところ」ということで、温暖なイメージのある富士吉田ですが、実はここの気温はそれほど高くはありません。お米を育てるためには昼と夜にある程度の寒暖差が必要です。

富士吉田はこれこそクリアしているのですが、気温自体が実はそれほど高くありません。お米を育てるときに必要なほどの気温がなかなか確保しにくかったため、昔は、「お米がおいしくない土地だ」と言われていました。

このような不名誉な評価は、つい近年まで続きます。

 

地球温暖化がもたらした意外な効用

諸説はあるものの、「地球温暖化」はさまざまな影響を地球に与えると言われています。一般的に地球温暖化は地球にとって好ましくないと言われていますが、気温の上昇は、富士吉田のお米に「良い影響」も与えました。

富士吉田でおいしいお米が育たなかった理由は、お米を生育するには少し寒い気温であったことが大きな理由です。

しかし、気温が徐々に上がるにつれて、富士吉田でもお米を育てられるようになりました。一般的には「悪い影響」を与える地球温暖化の、意外な効用がここにあったのです。

 

新種の開発について

もう一つ、富士吉田のお米の評価を大きく上げたものに、「新種のお米を育て始めたこと」があります。これは非常に重要なファクターです。

富士吉田で積極的に育てられている新しいお米の名前は、「ミルキークイーン」です。なんとも愛らしい名前を付けられたこれは、平成10年に新しく登録されたとても新しい品種であり、現在注目を浴びています。

「おいしいお米」として、日本でもっとも有名なのは、おそらく「コシヒカリ」でしょう。ミルキークイーンはこれに勝るほどのおいしさを誇ると言われており、お米の世界に新しい風を吹き込みました。

このミルキークイーンは、平成12年から富士吉田で積極的に育てられるようになります。そこには、生産者の方々のたゆまぬ努力と追求心、そして市などの手厚いフォローがありました。まさに、官民一体となって、ミルキークイーンという新しいお米を育て上げていったと言えるでしょう。

ちなみにこのミルキークイーンは、すでに田畑のあったところだけでなく、特に使われていなかった「遊んでいる土地」にもよく植えられるようになります。土地が有効活用できますし、ミルキークイーンを多くの市場に出すことができるというメリットがあります。

その味は非常においしく、柔らかい中にもお餅のような食べ応えがあると言われています。通常、お米は炊き立てが一番おいしいものですが、この「ミルキークイーンらしさ」は、実は冷めてからの方がよく出ます。そのため、携帯用のお弁当などにも向いている商品だと言えるでしょう。

 

かなり高級品! でも一度は味わってみたいミルキークイーン

さて、このようにして、紆余曲折を経て富士吉田に根付き始めた「ミルキークイーン」ですが、これはやはりかなりの高級品です。

産地や商品によって違いはありますが、富士でとれたミルキークイーンは、10キロで5,000円を超えるお値段になっています。

「コシヒカリよりもおいしいこと」を考えると当然と言えば当然ですし、生産者の人ですら食べるのが難しいと言われるほどの人気米であることもあわせれば、この価格設定は仕方のないことなのかもしれません。ただ、「自宅用に」とこれを食べ続けるのは、かなりお財布に余裕がある人ではないと難しいかもしれません。

その希少性、味の良さ、精米にもこだわって作られていることから、「贈答品」としての性格も持ち得ます。一度2キロ入りのものを買い求め、その味にひかれたのなら、「贈答品」として人に贈るという使い方をするのもよいのではないでしょうか。

 

おわりに

決して恵まれた環境とは言えないなかで、富士吉田の人々が苦心して育て上げる「ミルキークイーン」。そのおいしさは折り紙付きだと言われています。

たしかにかなり高価なお米ではありますが、それにふさわしい味であるということですから、一度は味わってみたいものです。プレゼントとしてもらったら、とってもうれしい品物ですよね。

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