水道水が家庭に届くまでの道のり

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「蛇口をひねれば、いつでもどこでも水が出てくる……」そう感じている人は多いのかもしれません。日本は水道が発達しており、安心して飲める状態で蛇口から水が出てきます。

しかし、水道水が家庭へ届くまでの道のりは、決して簡単なものではありません。さまざまな工夫が施され、配水されています。

水は限りある資源であり、大事に使わなければ不足してしまうものです。今回は水道水がどのように家庭に運ばれてくるのか、その過程を説明していきます。

1.水を取り込む

水道水のもとになる水のことを原水と呼びます。一般的には3種類の原水があるとされており、全てが水道水の源となっています。

まず、表流水という河川の地表上を流れている水があります。水量が豊富で安定した取水が可能なもので、日本では最もポピュラーなものです。ただし、水量は環境に左右されるところが大きいという特徴を持っています。季節によって水温が上下したり、大雨によって水が濁ったりなどといった水質的な変化が大きいです。

次に伏流水という水があります。河川の底にある砂利層の中を流れている水のことです。砂利層をろ過することによって、表流水よりも不純物の少ない水になるとされています。比較的良質で、安定した取水量が期待できる原水と言えます。

そして地下水が、最後の原水です。その名の通り、地表面の下を流れている水のことを指します。3種類ある原水の中で最も水質・水温が良質で安定していると言われています。

しかし、土壌の状態によって成分が変わってくるという特性があり、塩分や硬度が高くなるケースもあります。地域によってはカルシウムやマグネシウムなどの量が多い可能性があります。

また、過剰に取水してしまうと、地盤沈下の原因になるので注意が必要です。限られた量しか取水できない原水と言えるでしょう。一度汚染されてしまうと回復が難しいために、取り扱いに注意が必要な水です。

 

2.きれいで安全な水にする

取り込んだ原水にさまざまな処理をして、飲み水として使えるレベルの水道水をつくっていきます。沈砂池というところで大きな砂などの不純物を取り除きます。その後、浄水場に流れた水をきれいにしていきます。

着水井という浄水場の入り口で、送られてきた水の量を調整します。薬品混和池では小さなゴミを沈みやすくする薬品などを投入し、混ぜ合わせていきます。

フロック形成池で、水中の細かいゴミが薬によりフロックという塊になります。フロックを沈めてうわずみの水をろ過池に送るのが、沈殿池の役割です。ろ過池では、沈殿池でも取りきれなかった小さなフロックを除去していきます。

この段階で、水に濁りがなくなります。完全ににごりがない水に塩素を入れて消毒をし、いつでも送水できる状態にしておくところが浄水池です。

 

3.浄水場から配水所、そしてご家庭へ

浄水場できれいになった水は、配水所に送られていきます。ここは水道水になる水をためておけるところです。必要に応じて配水管を通って水が流れていける仕組みになっています。

水は、区道・市道などで給水本管から分岐した配水小管を流れていきます。その後、家庭用の水の通り道となる給水管へと流れる仕組みです。

配水管は、どの家庭にもきちんと水が流れていくように、網目のように張り巡らされています。地域や地形によってルートはさまざまですが、3000km以上の長さになる場合もあります。都道府県・市町村ごとに配水管がきちんと整備されており、不備なく配水できるシステムが構築されています。

以上のような流れを経て、家庭へ水道水が運ばれていきます。私たちが普段何気なく使っている水道水は、見えないところでいろいろな技術が駆使されています。蛇口をひねるだけで使いたい量の水が出てくるという便利な仕組みは、いろいろな段階をクリアした結果だということが分かります。

 

おわりに

水がどのように家庭まで運ばれているのか、その道のりを見てきました。地域によっては水の取り入れ方や浄水方法が異なる場合もあります。一般的な流れを述べてきたので、地域の水道の仕組みが知りたい場合は、近くの水道局に問い合わせるのが確実です。

日本は世界的に見ても、水に恵まれている国と言えます。水道水を安全に飲めることを当たり前と思わず、水道水の道のりを頭に入れた上で大切に使いましょう。

 

 

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